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勇者「お前が新たな魔王だ」 剣士「!?」 前編

何も更新しないのもあれなので、余った時間に書いていた勇者もののSSでも投下します。
SSは初挑戦なので優しい眼で見てください。じゃないとおいらの心が折れますw

ちなみに若干エロ描写あり。
鬱展開ありなので苦手な人注意。

2ちゃんやまとめサイトへの転載などは全然OKです。
但し、著作権は『Shinoherudo Founder』または『応燕マサラ』が持ちますのでご注意ください。
投下日は2013/03/25:23:43

王宮

王様「勇者よ、よくぞ魔王を打ち取った! 数十万の兵が挑んだが誰一人傷を付けることもできなかった魔王を、よくぞ4人で勝ったものだ」

勇者「いえ、これも王様や民の協力と後押しがあったからこそ成し遂げることが出来た所業で御座います」

王様「はっはっは。謙遜するでない。無論、褒美を取らせよう。勇者よ、何か希望はあるか? 何でも良いぞ!」

勇者「王よ。先程も申した通り、此度魔王を打ち倒す事が出来たのは王が我々に十分な支援を頂いたから成し得た
結果です。王家に伝わる伝説の『破魔の剣』を僕に授けて頂けたから魔王を打ち滅ぼしたのです」

王様「うーむ。欲しいものがないと申すか」

勇者「はい。ただの農民であった僕が本来対等にお話することも許されない王と会話させえ頂いているだけでも十分な恐悦至極で御座います」

王様「かっはっは。魔王を倒した勇者は、儂なんかよりもずっと民衆の指示を得ているぞ」

勇者「そんなことは御座いません」

王様「全く欲のないものよのぉ。では、先に従者である貴殿らから要望を聞こうか」

剣士「待ってました!」ヒャッハー

僧侶「こら剣士。はしたないですよ王の前で」ソワソワ

魔法使い「そういう僧侶ちゃんだって頭の中、何にするか考えてるでしょー?」ニヤァ

僧侶「な、そ、そんなことは」///

王様「はっはっは。よいぞよいぞ。貴殿らは歴代最強の魔王を打ち倒した英雄だ。各国から魔王討伐による謝礼金が届いておるからな。後程分配しようではないか」ムフーン

剣士「うおおお! ってことは、金以外に欲しいものってことか!?」

王様「そうじゃ。権力でも、土地でも、何でも可能な限り揃えてやろう!」

勇者「その必要は御座いません、王よ」

王様「む?」

剣士「お、おい勇者、何だいきなり?」

勇者「王よ、恐れながら一つだけ褒美という訳ではありませんが、要望が御座います」

王様「ほう、言ってみるがいい」

魔法使い「ちょ、ちょっと勇者、まさか褒美はいらないとか言わないわよね?」アセアセ

僧侶「そ、そうですよ、勇者様。善意を無駄にするのは失礼なことですよ?」

剣士「まぁ、待て待てお前ら。勇者の言葉を待とうぜ」


勇者「剣士、僧侶、魔法使いは魔王の手先になろうとしました。この者達に極刑を求めます」

剣士「・・・・・・」
魔法使い」・・・・・・」
僧侶「・・・・・・」

王様「なん、じゃと?」

勇者「僕は魔王との戦闘に危うく敗れそうになりました。そんな時、魔王は言ったのです『我が手先になれば命を助け、我が側近として向かいいれよう』と」

剣士「な、何を言ってやがる勇者」

勇者「そして、剣士、魔法使い、僧侶は僕を・・・国を、人間を裏切り魔王へと付いたのです」

王様「なんと! それは真か!?」

魔法使い「そ、そんなこと無いです! そもそも魔王は勇者が数分もしないうちに倒しました!」

勇者「黙れ裏切り者!」

 ――勇者は剣を装備して、剣士へと対峙した。

剣士「お、おいおい、仲間に剣を向けるなんて冗談がすぎるぜ?」

勇者「僕が魔王を倒した後、こいつ等は「作戦だった!」と言って、しれっと僕の仲間に戻ったのです! 王よ。こいつ等は市民を裏切った上、市民からのかけがえない祝福すらも奪おうとしているのです!」

王様「そ、それは真か、勇者よ!」

勇者「王の前で虚言などつきません」

剣士「嘘つくんじゃねぇ勇者! てめぇ 、弱いくせに調子にのってるんじゃねぇ!」

魔法使い「まさか、全ての褒美を自分のものにするつもり!?」

僧侶「な、何で・・・勇くん!?」

勇者「だまれだまれ! 何度も言わせるな。僕は褒美なんていらない。この旅で幾らかの貯金も出来たし、僕はただの農民に戻るだけだ」

王様「・・・そうか。何を惚けておる兵士よ、この裏切り者を捕まえて牢にいれよ!」

兵士s「ははっ!」ザッザッザ、ガシッ!

剣士「く、くそ、勇者、絶対にゆるさねぇからな!」ズルズル

魔法使い「そうよ、覚えてなさい!」ズルズル

僧侶「・・・・・・」ズルズル

王様「連れていけ!」

兵士「ははっ!」連行セヨ! ザッザッザ

勇者「王よ。感謝いたします」

王様「うむぅ、未だに信じられん。それに僧侶は君の幼馴染で大切な存在ではなかったか?」

勇者「・・・その想いは冒険の途中で打ち砕かれましたよ。ハハッ」

??「本当ですか?」

勇者「姫様・・・」

姫「勇者様、ご無事で何よりで御座います」ギュウウウ~

勇者「い、いけません姫様。高貴な姫が僕のような男に抱きつくなど!」アセアセ

姫「貴方が農民だったらそうかもしれません。ですが、貴方は世界の救世主。むしろ私が失礼に当たる所業です」
ムギュウウ

勇者「何を馬鹿なことを」///

王様「よいではないか勇者よ。姫はこれでも勇者が旅立ってからずっと無事を祈り続けていたのじゃぞ」

勇者「な、何故、僕如きにそのような」

姫「一目見てから恋に落ちたのです。それが理由ではいけませんか?」///

勇者「なっ!」ドキッ!

王様「うむ、褒美はいらんというが、その娘を貰ってはくれんかのぉ?」

勇者「王様まで何を!」///

姫「ぜ、是非に。そ、それとも私ではご不満なら・・・私は第二婦人、第三婦人でも構いません。お傍においてく
ださい」

勇者「ひ、姫は許嫁とか、そのような方はいらっしゃらないのですか?」

王様「こんなに可愛い娘を他にやるなんて考えてなかったのでなぁ。しかし、勇者になら安心して任せられる」

勇者「ってことは・・・誰ともお付き合いなどは」

姫「はい。御座いません。家事などもこれから覚えてみせます! 私の恋を受け取ってくださいませんか?」

勇者「・・・あ、あの、僕も女性と付き合ったことなどないのですが・・・」///

姫「まぁ、では私が初めてになれるのですね。お互い初めて同士で良い関係を作ってくださいまし」///

勇者「・・・これが恋でしょうか。姫がとても愛しく思えます。より美しく見えて仕方ない」ドキドキ

姫「で、でしたら!」ドキドキ

勇者「勿論です。僕なんかで宜しければ」

姫「あぁ、夢のようです。お父様、私は幸せです」ムギュウウウウウウッ~

王様「うむうむ。よかったよかった。で、勇者よ。仲間たちはどうすればいい?」

勇者「人間を裏切ったのですから相応の罰を」

姫「そうですわ! 勇者様を裏切るなんてあってはいけないことです!」

王様「・・・処刑、でも構わぬと?」

勇者「むしろ、その方向が望ましいと」

王様「分かった。数日後に行うように準備をしようぞ。それよりも姫よ。今後のことで話がある。大臣と共に儂のところまで」

勇者「では、王よ。私は元仲間達に別れを伝えてきますが宜しいでしょうか?」

王様「うむ。しかし、今回は辛い思いをしたのだな。すまなかった」

勇者「いえ、姫という最高のご褒美をいただきました。これ以上の喜びは御座いません」

王様「そう言ってもらえると選出した儂も救われる」


 勇者が勇者に抜擢されたのは、まだ15の時だった。
 ただの農民であった勇者はそこから1年間。剣や魔法を勉強し、16の時に旅立った。
 他国の勇者が旅立つ時、渡すものは最低限の装備と道具、路銀であったが、この国の王は勇者に王国に伝わる破魔の剣を託し、護衛に勇者と同じ年齢でありながら実践経験がある天才剣士と天才魔法使いを付けた。そこに勇者の幼馴染の僧侶が加わり、旅が始まった。
 しかし、剣士と魔法使いは勇者よりも強く、勇者は随分と肩身の狭い思いをしていた。


城の牢獄

勇者「やぁ。囚人服、随分と似合ってるね。剣士」ニヤニヤ

剣士「勇者ァ・・・」ギリッ

勇者「おいおい、剣士。そんな怖い顔で睨むなよ。ただでさえ君は悪人面なんだからさ」

剣士「てめぇ、どういうつもりだ!」

勇者「なにが?」キョトン

剣士「嘘ついてこんなところに閉じ込めやがって!」

勇者「だから、檻の中、似合ってるねって言ったじゃないか」

剣士「ふざけんな!」

勇者「それは僕の台詞だね」

剣士「なにをォ・・・!」イライライラ…

魔法使い「待って剣士。叫んだところでどうにもならない」

剣士「で、でもよ!」

魔法使い「教えて、勇者。何でこんなことするの?」

勇者「あれ? 本当に分かってない?」

魔法使い「分からないわ。剣士と私は君に強く当たったこともあったから、私たちだけなら分かるけど・・・何で僧侶もなの?」

僧侶「ね、ねぇ、勇ちゃん。私、何か怒らせたかな、ごめんね」

勇者「うるせぇよ!」

 ――勇者は『牢獄の鍵』を僧侶に投げつけた。
 ――僧侶は8のダメージを受けた。

僧侶「痛っ!」

魔法使い「! ちょっと、アンタ何してんのよ! 身動きができない僧侶に鍵とはいえ思いっきりぶつけるなんて」

勇者「ん? 何で魔法使いが怒ってるんだ」

魔法使い「怒るに決まってるでしょ! 私たちは仲間よ!」

勇者「ふふ、そうか、仲間、か」プククク

魔法使い「何がおかしいのよ!」イライラ

勇者「その仲間に僕は入ってなかったんだなぁ、って思ってさ」

魔法使い「何言ってるのよ! これは勇者パーティーつまり貴方のチームよ!」

勇者「散々、僕を剣士の攻撃力にも及ばず、魔法使いの魔法力にすら届かないと、馬鹿にしていた君たちが仲間?」

魔法使い「た、確かにバカにしていたけど・・・もしかして、それだけでこんな仕打ちを!?」

剣士「それに実際、お前は最後まで俺たちを越えることはできなかっただろうが!」

勇者「そうだね。僕もずっとそう思ってたよ」

剣士「何だよ、何が言いたいんだよ! はっきり言えよ!」

勇者「そうか。まだ分からないのか」

剣士「何がだよ!」


勇者「9月17日。魔王城まであと一歩の頃。僕は夜偵察に出ていた」
3人「ッ!?」ドキッ!


勇者「大抵、偵察に出ると戻るのは朝方だったよね? その日も例に漏れず。でもさ、一度、途中で忘れ物をして戻ったんだ。それがその日」

剣士「お前、まさか・・・」

勇者「驚いたね。変な声と揺れがあったから敵かと思って慌てて近づいて見たら、剣士と魔法使い・・・そして、僧侶があられもない姿で獣みたいな………」

魔法使い「あ、あれは!」

勇者「別に剣士と魔法使いだけなら驚きはしなかったよ。二人は旅の初期から仲良かったしね。でも、そこに僧侶が交じってたことに驚きを隠せなかった」

僧侶「ち、違うんです、あれは」サー…

勇者「僕は旅の前に言ったよね? この旅が無事終わったら、二人で暮らそうって。必ず魔王を倒して見せるって」

僧侶「う、ぁ、それは」

勇者「で、君は「約束ね。必ず魔王を倒そう」って言ってくれた。だから、僕は剣士や魔法使いに馬鹿にされても平気だった。我慢出来た」

剣士「・・・・・・ち、違うだ勇者、あれは俺が無理やり!」

魔法使い「そうよ、無理矢理剣士が!」

勇者「そうだな。僧侶が助けを求めていたら、それも信じたんだけどな」

 ――勇者は『偵察用魔法石』を使用した。
 ――魔法石は光り輝くと3人が性交している映像と音声が浮かび上がる。

剣士『うらうら、どうだ僧侶、俺のチンポは!』ズンズン!
僧侶『す、凄いですぅ! 子宮の奥が突かれて、ひぎぃいいっ!』グチュグチャ
魔法使い『うふふ、僧侶ちゃんはすっかり剣士のチンポに夢中ねぇ』ペロペロ
剣士『全くだ。数ヶ月前に魔法使いとの関係がバレた時は終わったと思ったが、まさか、僧侶の方からねだってくるとはな!』
僧侶『だってぇ! 私が寝ていると思って、いつもいつも剣士と魔法使いがエッチなことしてるんですものぉ・・・我慢、出来なくなっちゃいますよぉ♡』
剣士『お前は勇者が好きじゃなかったのか』スゴバコ
僧侶『好きだよぉ、でもぉ、今は剣士のコレが一番なのぉ♡』
剣士『がッははは! 確かに剣も魔法も俺達に及ばない貧弱なガキなんかより、俺の方がいいよな! どうだ、僧侶! 勇者なんかじゃこんなことしてくんねぇぞ!』
僧侶『はいぃ! 僧侶の初めては剣士様ですぅ! また、イクぅ!』ビクンビクンッ!
魔法使い『もうー、次はアタシよ剣士ー!』
剣士『ガッハッハ! 俺が破魔の剣さえ使えればあんな雑魚捨てて、お前らだけで旅したいもんだ!』
僧侶『アヒィ……それ、素敵ですぅ』
魔法使い『剣士のハーレムいいわねぇ! でも、第一婦人はアタシよ♪」


 ――魔法石は効力を失い、粉々に砕け散った。

勇者「・・・もう一度聞くよ3人共? これが無理矢理?」

剣士魔法僧侶「・・・・・・・・・・・・」

勇者「一応、言い訳しておくけど。僕は万が一襲われて命を落とした場合、君たち仲間に何があったかを知らせる為に魔法石に映像と音声を記録しているんだ。まさか、こんなシーンを撮ることになるとは思ってなかったけどね」

僧侶「あ、わ、わたしは・・・!」

勇者「それともう一つ。僕が僧侶に手を出さなかったのは、手を出してしまうとチームがバラバラになってしまう
と思ってたからだ。実際、僕が僧侶を抱いたなら、剣士と魔法使いは『性欲に逃げた腰抜け』といって憤怒するのは分かっていたからね。そんなしがらみに僧侶を巻き込みたくなかったから」

僧侶「ッ! わ、私・・・!」

勇者「でも今となったらこれで良かった。僕は僧侶のことを愛していると思ったが、どうやらその感情は『家族に
対して』だったみたい。さっき、姫様に婚約されたら凄く胸がときめいた。あれが恋なんだね。ハハッ、勘違いして僧侶なんかと婚約しなくてよかったよ!」

僧侶「そ、そんな・・・私は勇者様のこと!」

勇者「好き・・・なんて言わないよな? その言葉を言ったら、僕は君をそれこそ許さないよ?』ニコニコ

僧侶(こ、こんな殺気、魔王を前にしても出さなかったのに・・・)ゾクッ

勇者「さて、僧侶との会話はこれで終了。正直、この話はどうでも良かったんだ」

剣士「ま、まだ何か言いてえのかよ」

勇者「勿論。これを言いにここに来たんだ。さっきの乱交騒ぎは今となってはどうでもいいんだよ」

剣士「・・・・・・」
勇者「まず、剣士に現実を教えてあげるね」

剣士「現実、だと?」


――勇者は伝説の剣「破魔の剣」を取り出した。
――勇者は剣士が使っていた『剣士の剣』を取り出した。

勇者「この伝説の剣「破魔の剣」の攻撃力は・・・たった23だよ」

剣士「・・・・は?」

勇者「ちなみに君が王様から頂いた「剣士の剣」だけど・・・これ本当はオリハルコンという伝説の鉱石で作り上
げた世界に一本だけの剣なんだ」

剣士「な、た、確かに斬れ味はよかったが・・・そ、それは」

勇者「オリハルコンは物凄い斬れ味を持ち、丈夫でとても軽い。そして攻撃力は500を超える」

剣士「な!?」

勇者「君はいつも僕の戦いを見て笑っていたよね。「攻撃力がない」だの「貧弱貧弱ゥ!」ってさ」

剣士「な、ば、馬鹿な伝説の剣が・・・23!?」

勇者「僕だって君のような剣があればもっと簡単に敵を倒せたよ。でもさ、四天王や魔王には今はもう存在しない『聖石』で作られた武器でしかダメージを与えられない。だから、いくら弱くても僕はこの剣以外使えなかった」

剣士「嘘だ! 伝説の剣がたった23な訳がねぇ!」

勇者「じゃあ、持ってご覧よ」

剣士「な、何を・・・破魔の剣は勇者以外装備と出来ない筈だ」

勇者「違うよ。正確には破魔の効果が発動しないだけで装備自体は出来るさ。あ、僧侶。さっき投げた鍵でみんなの手錠、外して良いよ」


 ――剣士は勇者から受取った破魔の剣を装備した。
 ――だが、剣士は破魔の剣を構えることが出来ない!


剣士「な・・・嘘だろ、この剣。俺の剣よりも細身で薄いのに・・・俺の剣より3倍は重いぞ!?」

魔法使い「そんな、だって最後に手合わせした魔王決戦前には、剣士とほぼ互角の力で負けた筈よね」

僧侶「ってことは・・・剣の攻撃力を考えれば・・・」

剣士「馬鹿な・・・嘘だ・・・そんな訳、あるはず・・・」ブツブツ

勇者「初めから最強装備の剣士と、アンティークのような伝説の剣・・・その正体はその辺の兵の剣にも劣る「破魔の剣」。剣士と打ち合わせて勝てる筈がないだろう?」

剣士「・・・・・・」ブツブツブツブツ

勇者「じゃ、次は魔法使いのネタバラシをしようか?」

魔法使い「あ、アタシは別に何も・・・」


 ――勇者はオリハルコンの剣から、魔法使いのロットへと持ち替えた。


勇者「君がいつも欠かさず持っているこのロットって、亡くなった大切な人の形見なんだよね?」

魔法使い「そ、それが何よ」

勇者「何でも『ずっと護ってあげるから手放しちゃダメよ』って言われたらいいね。旅でそう聞いたし」

魔法使い「何? 私のこの武器は実は最強装備だったーとか言うつもり?」

勇者「正解。もしかして気付いてた?」

魔法使い「へ」キョトン

勇者「何だ、やっぱり気付いてなかったの? 王様に出発前に聞いたんだけど、君の大切な人・・・お師匠様って人は元魔王討伐隊・・・つまり、勇者パーティーの魔法使いだったんだ」

魔法使い「!? そ、そんなこと一度も!」

勇者「で、実はこの杖は当時の魔王の力を全て吸い取り、封印したものなんだ。効果は何と、術者の魔法のランクを自動的に三段階上昇」

魔法使い「・・・え? さ、三段階って」

勇者「例えばメラはメラゾーマに。メラミはメラガイアーにって具合で。しかも、MP消費そのままで。あはは、最強のチート武器だよねー」

魔法使い「う、嘘よそんなの・・・」

勇者「え? 本当に気付いてなかったの? じゃあ、僕に向けてお得意のメラゾーマを使ってご覧よ」

魔法使い「嘘よ。嘘よそんなの・・・後悔しないでね。メラゾーマ!」

 ――魔法使いは勇者に向けて「メラゾーマ」を放った。
 ――だが、メラゾーマは魔法使いがいつも使うメラ程度の攻撃力しか出ない!
 ――勇者は70のダメージを受けた。

魔法使い「な、えっ・・・?」ポカーン

勇者「ほらね? それが君のメラゾーマの真の力さ。ちなみに、メラゾーマはこう打つんだよ?」


 ――勇者はメラゾーマを唱えた。
 ――勇者のメラゾーマは杖を装備している魔法使いのメラゾーマと同等の威力となって魔法使いを襲う。
 ――魔法使いは321のダメージを受けた。


魔法使い「う、あぁあ!!」

勇者「あ、ごめん。僧侶、回復してあげて」

僧侶「し、しっかりしてください! 魔法使いさん! 回復大!」

魔法使い「・・・うそ、なら、アタシの力は・・・」ブツブツ

勇者「そうさ。さっきのが君の力。あの程度のメラゾーマじゃ中級の敵すら倒せやしないだろうね。杖の力だよ」

魔法使い「・・・・・・・・・」放心

剣士「なんだ、ってことは俺は・・・いや、俺達は、自分より上の存在をバカにしてたのか?」ガタガタ

勇者「そうでもないさ。確かに僕は初めは弱かったから。少なくとも旅して3ヶ月くらいは剣士や魔法使いの方が強かっただろうね」

剣士「・・・・・・・」

魔法使い「そん、な・・・」

勇者「でも唯一僧侶の回復術は使えない。簡単な傷くらいなら治せるが死者蘇生なんて絶対に俺には使えないし」

僧侶「・・・勇者様」パァー!

勇者「だから僕は君を旅に誘った。ま、結果はこの通りだけど」

僧侶「あ・・・!」

勇者「さて、本題に入ろうか。僕個人としては君達は殺したいほど憎い。だってそうだろ? 後半の敵はこの破魔の剣でなければダメージを与えられない上級魔物ばかりだ。剣士はいばるだけで敵が強くなるほど戦闘しなかった」

剣士「そ、それは・・・」

勇者「君たちが僕に全てを任せている間に。僕が鍛錬している間に。僕が命を掛けて探索している間に、君たち3人は性交してただけだ。そんな君たちに弱いと言われ続けた僕はどんな気持ちだったと思う?」

僧侶「何故、何故、それを指摘してあげなかったのですか!?」

勇者「指摘したらどうする? 剣士も魔法使いもプライドが高い。今だって放心してる状態だ。これが旅の途中だったらどうする?」

僧侶「う、そ、それは・・・」

勇者「正直、剣士や魔法使いが抜けてくれても構わなかった。でも剣士に依存しているお前が剣士脱退と共に抜けられれば困るんだ。回復役は補充も難しい貴重な存在だからね」

剣士・魔法「・・・・・・・・・」

勇者「少し話がずれたね。僕個人としては君たちが憎い。でもチームとしては勇者パーティーとして仲間だ。だから、一度だけチャンスをあげるよ」

剣士「ちゃ、チャンス、だと?」

勇者「そうさ。だって、四天王を倒してのも、魔王を倒したのも僕一人だ。君たちは雑魚狩り以外してないじゃないか。そんな君達が僕と同じ「英雄」として扱われるのは、少しおかしいだろ?」

魔法使い「・・・これがそのチャンスってこと?」

勇者「違うよ。君たちをここから逃がしてあげる。何とか生き延びてみるといい」

剣士「何を・・・言ってる」

勇者「君達の夢を叶えてあげるんだよ。言ってただろう? 『3人で旅をしたい』『剣士のハーレムを作りたい』『僕なんていらない』ってさ。だから、それをぜーんぶまとめて叶えさせてあげるよ」

剣士(こ、こいつ・・・マジな眼だ)

勇者「でもねー。人間の国には一夫多妻が認められていないんだ。だから、剣士が王様になって法律を作り直せば良い」

剣士(何を・・・言ってる?)

勇者「丁度、とある王が退いただろう? そこに君が収まれば良いよ。剣士?」

魔法使い「ッ! 勇者、あなたは・・・剣士に・・・!」

勇者「そ。剣士。君が次の『魔王』だ。よかったじゃないか。魔界に僕らは行ったことがない。是非3人で旅をしてくれ。僕はゴメンだからさ」


 ――勇者はオリハルコンの剣を装備した。
 ――勇者の攻撃! 斬撃が全てを切り裂き、壁の向こうに見える遠い教会を真っ二つに切断した。
 ――しかし、勇者の攻撃は外れた。


剣士「な、はっ?」

魔法使い「ひ、一降りで、大地を、全て切り裂いた」

僧侶「・・・あの武器で魔王を数ターンで倒したんです。それだけの力はあると思いましたが・・・ここまでとは」

勇者「スゲェ剣だ。剣士、剣を交換しようぜ。俺がこれを貰うわ」

剣士「な、こんなアンティーク剣、使いようが!!」

勇者「ばいばーい。また、すぐに逢えるさ。『元』勇者メンバー達」


 ――勇者は空間転移を剣士、魔法使い、僧侶に向けて唱えた。
 ――空間が歪み、3人は吸い込まれて、姿を消した。


勇者「君が魔王なら、僕は勇者なんだから――」ブシュン、ボト


 ――勇者の攻撃。勇者は自分で自分に攻撃をした。
 ――勇者の左腕が切断され、地面に落ちた。


兵士「何か凄い音が・・・って、勇者様! う、腕が!!」

勇者「すみませんっ、剣士が、剣士が新たな魔王にッ! 油断しました!! すぐに王に連絡を!」

兵士「は、ハハッ!」

勇者(さて、せいぜい生き残れよ。僕の目的のために……)

続く。
承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

2013.09.08 12:05 # [EDIT]

つ、続きは!?

2013.11.07 00:19 え!? #- URL[EDIT]

管理者にだけ表示を許可する

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